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ボリショイ劇場が若き振付師探す


ボリショイ劇場が才能のある若者を招き、クリエイティブな振付師を育てる計画があることを紹介

ロシアNOW http://jp.rbth.com/arts/2016/03/28/579513

ボリショイ劇場のウラジーミル・ウリン総支配人は3月1日、劇場にワークショップを創設し、フィーリン氏を招くことを明らかにした。欧米からは、偉大なモダンの振付師も招かれるとのことであるが、具体的に誰なのかは、今のところわからない。

 フィーリン氏自身は、新企画に喜んでいるものの、詳細を話すにはいたっていない。「ある程度時間が経過して、おもしろいプロジェクトがでてきたら、この話題に戻ろう」とフィーリン氏はロシアNOWに話した。

 このような謎めいた回答は、世界中のバレエ団がかなり前から実施している活動が、21世紀に入ってもボリショイ劇場にとっては極めて冒険的なできごとであることを証明している。

クリエイティブさを求めて

ボリショイ劇場はずっと、クリエイティブなアイデアや新しい立案者の不足に悩まされてきた。この状況を変えようとしたのが、2004年から2009年までボリショイ・バレエ団の芸術監督を務めたアレクセイ・ラトマンスキー氏である。就任最初の年に、新振付ワークショップを開設し、劇場の所属者だけでなく、劇場外のやる気のある人なら誰でも招待した。バレエの所属とは流派なのだからと。

 若き振付師の作品は、アンドレイ・メルクリエフ氏、エカチェリーナ・クルィサノワ氏、ウラジスラフ・ラントラトフ氏といったスター・ダンサーを集めた。プリマのマリアンナ・ルィシキナ氏は、ダンサーとして、また振付師として参加した。

若き振付師からはハンブルク・バレエ団のダンサーであるイワン・ウルバン氏、マリインスキー劇場およびロンドン王立歌劇場に所属していたヴャチェスラフ・サモドゥロフ氏(その作品「ウンディーネ」のプレミアはボリショイ劇場で6月24日に行われる)が、評論家の目にとまった。

 ボリショイ劇場の幹部の交代により、ワークショップは閉鎖された。ウリン氏は総支配人の座に就任すると、このアイデアを再び提起したが、なかなか実現することができなかった。ネックになったのは場所の確保。ボリショイ劇場の2つの舞台に、若き振付師を潜らせることなど、到底不可能であった。

学びに終わりはない

 サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場が独自の工房を開設したのは、わずか4シーズン前、国際バレエ・フェスティバルの開催期間中のことである。そしてレパートリーが急増した。例えば、アントン・ピモノフ氏の「振付ゲーム3x3」は、マリインスキー劇場や、ドイツのバーデン・バーデンおよびアメリカのニューヨークのツアーでも上演された。最大の成功は、振付師ウラジーミル・ヴァルナフ氏にもたらされた。ジャン・クリストフ・マイヨー氏から、モンテカルロ・バレエ団の演目をつくってほしいと提案を受けたのだ。マイヨー氏と、パリ・オペラ座のバレエ団を率いていたベンジャミン・ミルピエ氏(L.A.ダンス・プロジェクト)は、マリインスキー劇場でワークショップの参加者の作品が披露された際、客席にいた。

 マリインスキー劇場バレエ団のユーリ・ファテエフ臨時団長はこう話す。「振付を教え込むのは不可能だが、振付師が自分の作品を披露できる場を提供し、観客を招くことならできる。ボリショイやマリインスキーのような劇場には定評があるため、新人に注目が集まりやすい。若い演出家への助けとなる」


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