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ボリショイ・バレエ、パリ・オペラ座などと並ぶ世界五大バレエ団のひとつに数えられ、「世界一ゴージャスなバレエ」と謳われるABTこと、アメリカン・バレエ・シアターが、この7月、3年ぶりの来日公演を行います。
執筆者:長谷川 あや
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マッケンジー版『白鳥の湖』、日本で初の上演
来日公演に先駆け、6月2日、ニューヨークのメトロポリタン劇場(以下、MET)で上演された『白鳥の湖』を鑑賞してきました。 この日は、期せずして、今シーズンのMETでの『白鳥の湖』上演最終日。さらに、人気ソリストで、2009年にABT脱退が決まっているニーナ・アナニアシヴィリ、スペイン出身のアンヘル・コレーラの登場とあり、劇場の周辺には、「チケット求む!」の紙を持った人も(もちろん、英語で、ですが)。劇場も華やいだ雰囲気で、ドレスアップした方が多いのも印象的でした。 『白鳥の湖』は版によってバリエーションが異なりますが、「マッケンジー版」はわかりやすさに定評があります。ガイドは、今回、初のマッケンジー版の鑑賞となったのですが、なるほどメリハリがきいた演出で、ストーリーがよくわかる! 影の主役ともいえるくらいに存在感たっぷりの二人のロットバルトからも目が離せません。オペラ並みの豪華な舞台美術もABTの真骨頂ですが、なるほどゴージャスで、作品のテーマをリリカルに象徴した芸術性の高さもさすが。また、小刻みに、繊細に踊るニーナの白鳥も強く印象に残ります。余談ですが、近くにいたおばちゃんに、ニーナの実年齢を聞いて驚いきました……。本当に美しいし、また観ている人を幸せな気持ちにしてくれるダンスです。アンヘルの高い跳躍力と、台詞があるわけでもないのに(バレエですからね)、まるで台詞を話しているかのように雄弁なダンスにも圧倒されました。 日本では、初の上演となるマッケンジー版の『白鳥の湖』。その独創性とソリストたちの高い技術力は必見です! そうそう、ネタバレは避けておきますが、結末も一般的な『白鳥の湖』とは、また違うものになっているんですよっ。どんなラストかって? ……ご自身の目でお確かめくださいませ。 スターソリストたちが続々と登場するガラ、古典バレエの父マリウス・プティパの代表作のひとつ、海賊たちの冒険物語『海賊』も期待大、です! [公演概要] ●7/17(木)~7/25(金) 東京文化会館大ホール (東京都) 7月17日(木) 19:00 「オールスター・ガラ」 7月18日(金) 19:00 「オールスター・ガラ」 7月19日(土) 18:30 「海賊」 7月20日(日) 13:00/18:00 「海賊」 7月21日(祝) 13:00 「海賊」 7月23日(水) 18:30 「白鳥の湖」 7月24日(木) 13:00/18:30 「白鳥の湖」 7月25日(金) 13:00/18:30 「白鳥の湖」 ※17日「オールスター・ガラ」は残席僅少、19日「海賊」は完売。
問い合わせ: 東京公演/ジャパン・アーツぴあ (03)5237-7711