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こんな芸術祭もあり? ちゃぶ台返しが素敵な札幌国際芸術祭2017レポート


ヴォーグジャパン特集

https://www.vogue.co.jp/lifestyle/culture/2017-08-23

今年も夏から秋にかけて全国各地でアートイベントが多数開催されている。なかでも、アートライター住吉智恵さんが特に期待していたのが、第2回を迎えた『札幌国際芸術祭2017 芸術祭ってなんだ?—ガラクタの星座たちー』(以下、SIAF)だ。札幌市内の広域に点在する展示をめぐりながら、まさに、芸術祭って?と疑問を抱かずにいられなかった駆け足ツアーのレビューをお届けする。

庭園建築やランドスケープデザインはときに時代の趨勢や気運を反映する。70年代から80年代、自然と人工の融合により、戦後の行き過ぎた高度成長の痕跡を埋めて、宇宙から眺める未来型ランドスケープを築こうとしたアーティストの野心は、現代のアーティストたちをどんな風に刺激したのだろうか。 「この芸術祭では、埋められたガラクタやゴミ屑を掘り起こします。僕たちはこの国で原発事故の傷痕が腕力で埋められていく時代も通ってきました。また、〈ノイズ〉について考えてきた音楽家として、まずここに自分の作品を対峙させ、『再生』の構想を遡ってみたい」と大友氏は言う。「ガラクタの星座たち」と題されたサブテーマの背景にある、彼のこの思考を意識しながら展示を観ていくほど、SIAFの本質を理解し、楽しめるはずだ。


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