「Etoiles」展 会期:開催中~2016年5月29日 Elephant Paname 10, rue Volney 75002 Paris 開館)11:00~19:00 休館)月 入場料:9ユーロ http://www.elephantpaname.com/
パリとバレエと、オペラ座と。
オペラ座のダンサー 、42歳定年後の人生。
フィガロジャポンより
以前は、男性は45歳、女性は40歳だった。今では男女問わず、42歳がオペラ座のダンサーたちが定年を迎える年齢である。この数年間、アニエス・ルテスチュ、イザベル・シアラヴォラ、オーレリー・デュポンといったエトワールが引退公演を行い、オペラ座を去った。つい最近、2月20日にはバンジャマン・ペッシュも......。引退後の人生は人さまざまだ。例えば、オーレリー・デュポン。オペラ座から提案されたポストを、ダンス活動を続けたいと拒否したものの、この夏からバンジャマン・ミルピエの後を受けて芸術監督に就任することが決定した。何年か前に引退したマニュエル・ルグリはウィーン、ジョゼ・マルティネスはマドリッドで、カンパニーのディレクターとして活躍中だ。アニエスはオペラ座在籍中に始めた衣装デザインを続け、またオペラ座でクラシック作品の公演がある時は、リハーサルコーチも務めている。イザベルはコンセルヴァトワールで教鞭をとりながら、本人もSNSで積極的にスケジュールを掲載しているように、週末やバカンス時期には世界各地でレッスンを開催。エトワールに限らず、引退後空席次第だがオペラ座バレエ学校の教師になるケースもある。ダンスから全く離れてしまう人もいるが、多くの場合は何かしらダンスに関わった仕事を続けているようだ。
夫婦揃ってオペラ座のエトワールだった珍しいカップル、ニコラ・ル・リッシュとクレールマリ・オスタ。彼女は2012年に、彼は2014年に引退している。ふたりは昨年、シャンゼリゼ劇場内で 振付芸術のためのアトリエLAAC(http://lelaac.fr/en/actualite/)を立ち上げた。ダンスの指導に情熱を傾けるふたりのレッスンは年齢不問でアマチュアにも開かれているが、プロを目指す生徒の中からは優秀な未来のダンサーが育っているという。彼らの活動はそれにとどまらず。オペラ座時代、バレエ作品『カリギュラ』を創作したニコラ。いまも振り付け活動を続けていて、 クレールマリとふたりで踊る1時間20分の作品『PARA-ll- ÈLES(パラレル)』が最新作だ。Mという名前でフランスでは有名な音楽家マチュー・シェディッドに音楽を依頼し、衣装は『カリギュラ』のときと同様にオリヴィエ・ベリオが担当する。2月後半に地方都市で公演が始まり、パリでは3月10、11、12日にシャンゼリゼ劇場で披露される。
photos:Mariko OMURA